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イルカのアイコン コラム:【第3回】イルカいるかな?

こんにちは、ボランティアスタッフのしまです。
私の住んでいる東京では桜の花はすっかり散ってしまいましたが、
お花見はできましたか?若葉が出始めた桜もまた美しいですね。
今回はお花見をできなかった~!というそんなあなたのために(?)
コラムをお届けしたいと思います。
海に暮らす、イルカやクジラたち。そんな彼らのからだの色は
何色を思い浮かべますか?黒や白、グレーといったところでしょうか?
では問題ですよ~!
Q:世界にはとてもカラフルなイルカ・クジラたちがいる。
  マルかバツ さーてどちらでしょうか?
正解(せいかい)は・・・・・・マルなのです!
シナウスイロイルカ
この写真のイルカは「シナウスイロイルカ」。香港の沿岸(陸に近い場所)に住む仲間が
このような鮮やかなピンク色をしています。
また、「アマゾンカワイルカ」というアマゾン川流域に住む仲間も、同じようにピンク色を
しているそうです。見てみたいですよね!
どちらも人が住む場所に近いので、川の汚れ等の影響を受けやすく絶滅(ぜつめつ)が
心配されている仲間たちです。こんなきれいな桜色のイルカたちに出会える地球で
あるように、私たちができることを考えていきたいですね。
最後までおつきあい下さり、ありがとうございました。
参考文献:イルカ・クジラのなぞ99/水口博也 著

イルカのアイコン コラム:【第1回】イルカいるかな?

こんにちは、ボランティアスタッフの志麻です。
花粉もピークを越えたという事ですが、いかがお過ごしでしょうか?
これから「イルカいるかな?」というコラムを連載(れんさい)させて頂きます。
イルカ・クジラの不思議(ふしぎ)に興味(きょうみ)を持ってもらえたら嬉しいです。
第1回は「イルカ・クジラの違いって何だろう?」です。
水族館のショーで大活躍(だいかつやく)のバンドウイルカ、大海原(おおうなばら)を泳ぐザトウクジラ。
そんな彼らの違いは・・・?
bottlenose dolphins
①形 ②重さ ③大きさ
正解は・・・③大きさなのです。実はイルカもクジラも哺乳類(ほにゅうるい)のクジラ目という同じ仲間
なのです。ちょっと意外ですよね!!クジラ目のなかで小さいものを「イルカ」、大きいものを「クジラ」と
呼んでいて、その目安は5m。(3mという学者もいます。)
ちなみに一番大きな仲間は「シロナガスクジラ」。地球で最大の動物で、大きくなるとプールと同じ
25mにもなるのです!人と比べてみるとこんな感じ↓  本当に大きいですよね。
blue whale
そして、最も小さい仲間はコガシラネズミイルカやセッパリイルカ。
どちらも体長1.5mほどの小さなイルカです。
イルカやクジラは陸上ではなく、海で生活しているので、まだまだ分からない事だらけの生き物。
そんな彼らの!?なところを紹介していきますので、どうぞ次回もお楽しみに♪
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
参考文献:イルカ・クジラのなぞ99/水口博也 著
      鯨とイルカのフィールドガイド/笠松不二男・宮下富夫・吉岡 基 著
画像:無料壁紙より転用

イルカのアイコン 「ポ ト ス」

アイサーチ・ジャパンが発行するフリーペーパー
「FLIPPER」
その中で書いているコラムをご紹介します。
2008年夏号ではハワイで出会った「ポトス」のお話。
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             All As One ~Life with Dolphins & Whales~
                     「ポ ト ス」
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私はイルカ・クジラが大好きですが、それと同じくらい植物が好きです。自分で植物を育てたり、道端の草花を愛でたり、いつも行く里山の散歩道で季節の移ろいを記録してみたりと身近な日々、出会う植物たちに心を奪われております。
休暇でハワイへ行った時もやはり、植物にワクワクして毎日を過ごします。野生の植物と会いに山へトレッキングへ行った時のことです。山にある大きな木に負けない勢いで絡みつき、伸びる見覚えのある大きな葉っぱが目に入りました。
「・・・もしかして君は!」
それはポトスでした。ポトスは育てやすく、日本ではオフィスなど、多くの場所で見かけるソロモン諸島原産の観葉植物で、ヘゴに蔓を這わせて仕立てたものが一般的です。たしかにその山で見たものはポトスなのですが、その葉っぱの大きさといい、全体のスケールといい、日本で見かけるポトスとは別人のようなのでした。葉っぱの大きさは直径50cm位で、何よりたたずまいが力強く、圧倒されてしまいました。
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ポトスってこういう場所に生きる植物なのだと理解すると共に、ただそこで一生懸命生きるその姿に心を打たれました。
 ハワイの山に生きるポトスとの出会いで感じた気持ち。夕焼けの海で数百頭のハシナガイルカが群れをなして泳いでいくのを見たときの気持ち。初めて、海沿いの高台からザトウクジラのブロー(潮吹き)を見たときの気持ち。私にとってはどれも何年たっても忘れられないシーンです。それぞれが生きるべき場所で、ただひたむきに生きている姿に心が動く・・・みなさんもそんな経験ないでしょうか?
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イルカ・クジラも植物も動物もひとも・・・すべての生き物たち、それぞれの「生きる場所」がある地球でありつづけるために、私たち、人間が謙虚な気持ちをもつことは忘れちゃいけない大事なことだな・・・ということをハワイの山で出会ったポトスは、改めて教えてくれた気がしました。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ

イルカのアイコン 携帯電話のメールがつなぐ「クジラの時間」

アイサーチ・ジャパンが発行するフリーペーパー
「FLIPPER」
2008年春号ではザトウクジラが帰ってくる島、座間味島のおはなし。
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             All As One ~Life with Dolphins & Whales~
              携帯電話のメールがつなぐ「クジラの時間」
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お正月が終わって、冬の寒さに震える頃になると、友人が沖縄県・座間味島にある座間味村ホエールウォッチング協会で働き始めます。アイサーチの企画などで毎年のように座間味島を訪れており、私にとって大好きな島のひとつです。
先日、いつものように朝の混雑した通勤電車に乗っていると、携帯電話のメールが届きました。メールの内容は私が送ったメールへの返信で、事務的なことだったのですが、その時、なぜか私の頭の中には座間味島の港を歩く友人の姿や、沖合いでジャンプするザトウクジラの姿、山にある展望台から見える大きくて真っ青な空と海が一気に広がりました。
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私がギューギューの通勤電車の中で不快感をやり過ごしている時間に、座間味島にいる友人はザトウクジラのそばで時間を過ごしているんだな・・・と思うと共に、その感覚は「クジラの時間」と同じ話であることにはたと気づきました。
「クジラの時間」はアイサーチの中でよく語られるお話です。
私たちが都会で仕事をしたり、テレビ見たりしているたった今も、クジラはどこかの海で悠々と泳いだり、力強いジャンプをして海面を揺らしているでしょう。遠く離れていても同じ地球、同じ時間に生きているということに思いをめぐらしてみると、なんだか心がゆったりとするような気がしませんか?
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ほとんどの時間、携帯電話を携帯しながら過ごしている私たち。だから、相手の状況がどうであれ、メールは受信されます。便利だけれど、時として時間に囚われているような気分になることもあります。
でも、そんな携帯電話のメールだからこそ、地球のどこかにいる「友人の時間」も、地球のどこかで今も泳いでいる「クジラの時間」も、「私の時間」と同じ時間なのだと気づかせてくれたのですね。文明と自然。とても対照的なだけに不思議な気持ちがしました。
もしも、クジラたちと携帯メールでコンタクトができたら…「もうすぐ座間味島に着くよ!」とか「昨日、子どもが生まれた!メスだったよ!ほっとしたよぉ(~o~)」とか。そんなメールが届いたりするのかもしれません。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ

イルカのアイコン 「砂浜美術館とホエールウォッチング」

アイサーチ・ジャパンが発行するフリーペーパー
「FLIPPER」
2008年冬号では2007年9月に高知県の黒潮町を訪れた際のお話をつづっています。
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             All As One ~Life with Dolphins & Whales~
                「砂浜美術館とホエールウォッチング」

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9月、高知県の黒潮町に地元の子どもたちとホエールウォッチングと粘土でイルカを作るワークショップ、日本のイルカ・クジラについてのレクチャーを行うプログラムのため、出かけてきました。
仕事を終え、急いで飛行機に乗って高知空港に着くやいなや、迎えに来てくれた黒潮町のスタッフから「明日は船が出ません」と告げられました。さらに「あさっても出ないと思う。」と無常なお言葉。じゃあ、しあさって、帰る日の午前中がもしかしたら・・・?「うぅ・・・ん」なかなか厳しい状況のようです。今回、私は初めての四国上陸で、初めてのニタリクジラウォッチング。ここはぜひとも船に乗って会いに行きたいのでありました。
ワークショップの空き時間に黒潮町のスタッフが町に点在する数々のクジラスポットや自然を見に連れて行ってくださいました。でもやっぱり心に一番残ったのは「砂浜美術館」。美術館といっても、そこはただの砂浜。松林を抜けたところに広がる長い海岸です。そして、砂浜美術館の館長は「ニタリクジラ」です。
2日目の午後、小雨が降り、空はどんよりグレーの昼下がりの海。波は荒々しくて、海の色も黒く、靄がかかり、何か幻想的な雰囲気。紫色の貝や青いくらげが光を放っているように砂から浮かんで見えて・・・不思議な世界に迷い込んだ気分でした。
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そして最終日、やっと快晴。でもやっぱり船は波が高く出られませんでした。そこで出発する前に散歩に出かけました。空は青く澄み切って、緑の葉っぱは生き生きとしています。林の小道を抜けて、神社へお参りに。そして松林の中を歩き、そこを抜けると真っ青な空と海が広がっていました。本当にすべてがキラキラと煌いていました。
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ニタリクジラには出会えなかったけれど、砂浜美術館の全く違う表情の美しい海岸に出会えたことに感動しました。その一瞬にしか見られないアート。ホエールウォッチングと同じですね。
ホエールウォッチングに行って、船にも乗れないなんてことになると、心底がっかりしてしまうのに、不思議とそんな気持ちがあまり起きなかったのは黒潮の自然に心が満たされたからなのかもしれません。またいつか、必ず行こうと思います。ニタリクジラと出会える美しい黒潮の海に。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ

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